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2019年3月11日 (月)

化学物質過敏症のこと

先日放送があった、BS日テレの「NNNドキュメント’19」という番組で化学物質過敏症をとりあげていたので録画しました。



化学物質過敏症:

非常に微量の化学物質(特に揮発性のもの)にさらされる事で、粘膜刺激症状・循環器症状・消化器症状・自律神経障害・精神症状・中枢神経障害・運動障害・知覚障害・意識障害など様々な健康被害が現れる病。


その病名については、私たちを農業研修として受け入れてくださった京丹後の梅本農場で教えてもらいました。


今、我が家の米や野菜を購入していただいているお客様の中にも、その病を患っている方もいらっしゃるので、身近なところで苦しむ方々が複数存在されている事実もわかっています。


今回の番組を通して、この患者さんに降りかかる被害の実態をあらためて認識させられました。


タバコの煙、建材の臭い、教室のワックス、衣類の洗剤・柔軟剤、そして農薬など石油由来の化学合成物質で溢れかえる現代社会において、その患者さん達が普通に生活できる空間は本当に少ないのが現状です。


年代問わず突然発症し、それまで通っていた学校や会社に行けなくなるのはもちろん、日常必要な物を買いに行くことすらままならなくなります。

夏に集落全体田んぼに農薬をまく地域の方は、ひと月に22日も山の小屋を借りて避難するとのことでした。



衣類の制限(香料)、家具の制限(接着剤)、住宅や地域の制限(建材の臭いや近隣住宅からの臭い)、接する人の制限などにより、患者さんはとことん社会から孤立することを迫られます。


孤立を避けるためには、幾重ものマスク着用(防毒マスクを着用して会社へ出勤する方もおられました)、重度の花粉症のような防護メガネの着用、化学物質の臭いが消えた古い住宅への引っ越しや、建材からの揮発性物質を防ぐために全面アルミ張りした室内空間の施工など、本当に大変な苦労をしなければならない様子を見ることができました。
この病気を知らない人たちは、普通の生活ができない患者さんを”怠けてる”という目で見てしまう事もあります。

家族でさえも理解が得られず(または症状が手に負えず)、離婚や自殺を口にする場面もありました。


唯一の処置方法は化学物質から距離を置き静養するのみ。



本当に厳しい現実です。




そんな患者さん達でも笑顔になれる場面がありました。


無農薬・無化学肥料の田んぼや畑で生き物と遊んだり、ご飯を食べているシーン。



今栽培している作物に加え、そんな空間を提供したい。


それを我が家の目標にしたいと思います。

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